脱サラすると、家族や職場に迷惑がかかるかもしれない――。
こんにちは。
40代家庭持ちの立場でありながら、突然会社を辞めてしまったプーです。
僕のようないい加減な男と違って、「周囲に迷惑をかけたくない」と脱サラに二の足を踏む人は少なくありません。
結論からいえば、脱サラすると確かに家族や職場に迷惑がかかります。
恨む人も出てきます。
職場は貴重な戦力を、家庭は確たる収入源を失うわけですから、当然です。
ただ、とても無責任な言い方ですが、職場に対する後ろめたさは時間が経つにつれて消滅していきます。
何より、職場のキーマンが一人抜けたところで、仕事の質が多少下がる程度で、実は何とかなります。
詳細は割愛しますが、組織の欠員は必然的にどうにかなるものです。
むしろ問題は家族への「迷惑」と「負担」です。
こちらは収入が得られるまで、ずっと続きます。
稼ぎのない旦那に妻の態度はどんどん冷たくなっていくかもしれません。
妻に同情票が集まり、一段と孤立した立場に追い込まれる可能性もあります。
ダメ男の烙印が押されるかもしれません。
もしそんな窮地に立たされた場合、どうすればいいか。
僕は、これまで以上に自分を大切にするべきだと思います。
なぜか。
「共倒れ」になるからです。
むしろ怖がらず、もっと迷惑をかける覚悟を持つべきです。
何より、夫婦仲が険悪になるのは、きっと脱サラが「原因」ではありません。
今回はその理由を解説してまいります。
肩身の狭い脱サラ
脱サラすると、基本的に肩身の狭い思いをします。
ともすると、僕のような40代での退職は「ドロップアウト」に映るかもしれません。
ただ、脱サラを夢みる圧倒的多数の人が行動に移さないのは、リスクを負うのが怖いからではないでしょうか。
まずこの恐怖を克服しなければ、脱サラは叶いません。
むしろ、そんな恐怖に打ち勝った人に、僕は賞賛を贈りたいと思います。
ただし、脱サラ後は「お金にまつわる恐怖」と「焦り」につきまとわれます。
(詳細はこちらの記事に)
そして、勇気が試されるシチュエーションは、脱サラ後もまだまだ続きます。
一年足らずで消し飛んだ退職金
仕事を辞められない理由として、「どうしても家族を巻き込んでしまう」点も大きいところです。
脱サラしないのは「家族のため」というわけです。
実際、学費も習い事や塾の月謝も必要になる中で、お金は容赦なく減り続けます。
税金も年金も健康保険も、一切合切、全部自分で払わなければなりません。
僕の場合、昨年は退職した年ということもあり、税金、社会保険、健康保険などの支払いに120万円ほどかかりました。
確定申告の申請書を作る過程で、目をそむけたくなるような、かくも恐ろしい事実が明らかになったわけです。
これではまるで、税金や社会保険料を支払うために妻がパートに出ているようなものです。
あれだけあった退職金も、1年足らずで消し飛んでしまいました…。
いずれにしても、脱サラ男の貯えというのは、噴水のように勢いよく放出されていきます。
夫婦仲の不和
一年ほど様子見した後、貯金の底が見えてくると、夫婦仲も険悪になってくるというのがセオリーです。
・夢より生活費を
・好きな仕事探しより収入源の確保が先決
・定職についてほしい
そんな訴えが奥さんの口から出てくるかもしれません。
仮に、こうした要望が出てこなくても、自分がそうしたくなります。
お金がないというのは、「家族の安全保障」にかかわる問題ですので、狼狽えること必至です。
ただ、萎縮が始まると、必要経費ですら渋るようになるかもしれません。
蛇に睨まれた蛙のように、動けなくなってしまいます。
お金の亡者になる人もいます。
正直なところ、僕もたまになりかけます。
そんな人は、蛇ではなく、甘い儲け話に飲み込まれます。
実際、驚くほど稚拙なうたい文句にはめられ、静かに沈んでいく人もいました。
甘い儲け話に飛びつかないためにも、冷静な目はなくすべきではありませんし、最初から高額の投資は避けるべきです。
むしろ、コツコツと「失敗慣れ」していくのが成功への近道だと思います。
脱サラ後の窮地
しあわせを求めて脱サラしたのに、妻との仲が険悪になり、お金もどんどん減っていって、生活不安ばかりが大きくなる――。
ここで元の道に引き返すと、人生改革は失敗に終わります。
そんな時は、初志に返りましょう。
誰のため、何のための人生なのか。
つまるところ、その答えはどこまでいっても自分自身のためです。
家族を守る願いも、社会奉仕の心も、ゲームに熱中する気持ちも、本心だろうが偽善だろうが、すべて「自分」の中から生まれた「自分のため」の衝動です。
独立への志を持つ以上、自分という中心軸だけはぶれてはいけません。
家族は運命共同体
そもそも、家族とはどんな関係なのでしょうか。
従業員ではありません。
お客さんとも違う。
ペットでもない。
もちろん、飼い主や雇い主でもありません。
僕にとっての家族は、運命共同体です。
自分の夢に惜しまぬ協力を求めてもいい相手です。
「譲れない一線」があれば、譲らなくてはならない対等な関係です。
それが、人生を共に歩む運命共同体の宿命だと僕は思います。
大人の夢も子どもの夢も、一緒に向き合わざるを得ないのが運命共同体です。
夫婦仲の不和は別問題
退職金がなくなったことを機に、生きる道探しは「割のいい夜勤のバイトでもやりながら」と思いはじめていました。
ようするに、家族にこれ以上の負担と迷惑をかけるのが怖かったわけです。
ところが、この提案は妻からとがめられ、当面見送る結果になりました。
妻は、独自で収入源を確立する夢を追うよう、背中を後押ししてくれています。
脱サラして貯金がなくなるのが原因で、妻との仲が険悪になる訳ではありません。
両者の間に信頼関係がなくなれば、仲がこじれるのです。
つまり、家庭不和に根差す問題は、脱サラしようがしまいが、成功しようが失敗しようが、根本的なところでは関係ないのです。
実際、退職金がなくなっても、我が家の絆にひびが入ることはありません。
だからこそ、自由の身になったといって、ゲームばかりしていてはいけないのです。
妻以外との不純異性交遊もご法度です。
そうすると、脱サラが「きっかけ」となって、夫婦仲が険悪になる流れができてしまいます。
責任感を維持したまま、どこまで自分勝手になれるのか。
残りの貯金150万円をはたいて「中古のキャンピングカーを買いたい」と言った時は、さすがに殴られそうになりましたが、ここが脱サラ後の肝です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、脱サラと夫婦仲の不和をテーマに執筆しました。
まとめは以下の通りです。
- 脱サラすると家族に迷惑がかかる
- お金が減っていく恐怖に萎縮せず、自己実現への道に集中を
- 家族は運命共同体。個々の大切なものを守るために互いに協力し合う関係
- 夫婦仲が険悪になるのは状況の問題ではなく関係の問題
- 捨てるのは責任感でなく遠慮。成功するまで自分勝手なまでに信念を貫くべき
今後も脱サラ実践者として、成功も失敗も、すべて包み隠さずご報告してまいります。
ご愛読のほど、よろしくお願いいたします。