プーログ

ジャーナリストから転身 40代妻子持ちが自由に生きてみた

中高年の「引きこもり」は思いのほかつらい【脱サラ男・腰椎骨折後の体験談】治療法は?

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引きこもりの生活は結構辛い――。

 

夏のはじめ、腰の骨を折る重傷を負ってからというもの、何をするにも気分の乗らない日々が続いていました。

 

安静を言い訳に育った、世にも恐ろしい「怠け癖」が原因です。

 

Amazonプライムで下らない昔のアニメにうつつを抜かし、吐き気を催すほどプレステ4をやり込み、体重ばかりがどんどん増えていき…。

 

そんな「残念な生活」が楽しいはずもありません。

 

いうなれば、座敷牢に閉じ込められたような、緩やかながらも密度の濃い苦痛です

 

今回のプーログは「引きこもりの苦悩」を考察してみました。

 

自分のことが嫌になる

自堕落な生活のなかで「自分が嫌になる」というのは、結構辛いものです。

 

 

  • 「焦り」「負い目」「苛立ち」が募る反面、どうしてもやる気が起きない
  • それでも刺激を求めて、DVDやゲームにうつつを抜かしてしまう

 

 

もし僕に妻子がいなければ、あるいは、生涯癒えぬ傷を負っていたのであれば、出口の見えない「怠慢地獄の苦しみ」を味わっていたに違いありません。

 

きっと世の中には、「甘え」「逃避」などの自己責任を指摘されるばかりで、誰にも理解されぬ苦しみを抱いている人が少なくないはずです。

 

事実、2019年8月に実施した内閣府の調査によると、中高年の引きこもり者数は推計61万人に上ります。

 

 

理由を分析してみると

今回、僕が半ば「引きこもり状態」になった理由を分析してみると、以下の2つに集約されます。

 

  1. 腰の怪我
  2. 好調だった本業ブログの「失速」

 

とくに自分でも意外だったのは後者。

 

モチベーションの低下は、脱サラした者にとっては致命的です。

 

今回それを身にしみて感じました。

 

もうひとつ要因を付け加えるとするならば、気持ちが後ろ向きになり、外部の人とのコミュニケーションを絶ったことが挙げられます。

 

 

大切なのは意志とお金

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ただ、僕は引きこもりの理由が重要だとは思いません。

 

注目すべきは「経済的に成立するかどうか」、そして「本人が幸せかどうか」という点に尽きると考えます。

 

つまり、そこそこお金があって、引きこもり生活に心底満足しているのであれば、本人が決めた「ライフスタイル」について、誰もとやかく言う筋合いはありません

 

まあ妻子がいたり、他人に迷惑をかけたりすると、話は変わってくるのかもしれませんが…。

 

 

極楽行き自堕落列車

少なくとも僕は、「療養」を口実に過ごした自堕落な生活に苦痛を感じた口です。

 

かりそめの刺激と安楽に身をゆだねながらも、「お金がない」という現実を前に、苦悩と苛立ちが常にまとわりついてきました。

 

ある意味で、お金の乏しさこそが「極楽行き自堕列車」のブレーキになっていたのかもしれません。

 

いずれにしても今回の一件で、僕は引きこもりの中高年が感じる苦しみの「一端」を味わった気がします。

 

家族があり、家にも居場所がある分、僕の引きこもりは「児戯のレベル」に過ぎなかったかもしれませんが、それでも苦痛を感じるには十分でした。

 

 

見過ごされがちな中毒性

そんな経験の中で気づいたのが、引きこもりの「中毒性」です

 

太ると分かっていても、やめられない・止まらない「かっぱえびせん」のようなものです。

 

  • 怠慢な生活から「抜け出し方」が分からない
  • いまの生活を変える気力も勇気も湧かない
  • 嫌だと思っても心がいうことをきかない

 

そこを理解されずに苦しんでいる人も、案外多いのではないでしょうか。

 

 

引きこもりの処方箋

そもそも、本人の気合で何とかなるのであれば、家にこもる状況には陥りません。

 

少なくとも、社会復帰を前提とする「前のめりのお説教」をされたところで、中毒性の強い安全地帯から脱するのは難しいように感じます。

 

社会復帰は義務というより、むしろ権利に近い性質だからです。

 

踏み出したいけど怖い、戻りたいけど面倒くさい――。

 

そんな思いを抱えた中高年の「飲み会」なんかがあってもいいと思います。

 

僕は改めて自分を律するのに「短期のバイトでもしてみようかしら」「それよりもっと自分を追い込むべきかしら」などと悩む今日この頃です。 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。