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ジャーナリストから転身 40代妻子持ちが自由に生きてみた

子供も大人も冒険足りてますか?【40代脱サラ男の独り相撲】

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「トリック・オア・トリート!」

 

9月末、長女を含む3人の小学生が我が家に押し入り、パソコンとにらめっこを続ける僕に対し、「お菓子をよこせ、さもなくば…」と要求してきました。

 

全員、似たような魔女の衣装をまとった女の子です。

 

呼び鈴も押さずにドカドカと乗り込む勢いは、昭和のギャグ漫画さながら。

 

そもそもハロウィンは10月末だったはずですが、何の躊躇(ちゅうちょ)も疑いもなく、お菓子を求めてキラキラした眼差しを向けてきます。

 

さいわい、このとき僕は仕事をしていたので事なきを得ましたが、もし父の威厳が霧散するような「遊びの現場」を押さえられたいたならば…。

 

想像するだけでも、この不意打ちにはゾッとさせられます。

 

 

「はぁ~」と大きくため息をつきたいのをこらえ、ひとつずつ小袋に梱包されたチョコレート菓子「小枝」を差し出し、お引き取り願ったところで、ふと思いました。

 

子どもなんて、少々無神経でいる方がまともなのではないか――。

 

ドアのかぎを開け、プライバシーの一部を放棄してみると、案外、心地いいものです。

 

そんな大人の「心の隙」を子どもたちは決して見逃しません。

 

かくして、最近の我が家はテレビゲームに興じる「ちびっ子のたまり場」と化しつつあります。

 

 

僕らの過ごした少年時代

僕ら世代が過ごした少年時代は、危険がいっぱいの世界で、もう少し伸び伸びと生かされていたに違いありません。

 

おぞましいどぶ川でフナを取ったり、「プール用のビニールボート」で一級河川の横断に挑んだり。

 

そんなムチャぶりは僕に限ったことではなく、どぶ川でこけて赤痢にかかった女の子や、学校の裏山探索で野犬に噛まれた男の子、さらには、頭頂部でコマを回して3針縫った勇者までいました。

 

また幼稚園を脱獄し、隣町で発見されたちびっ子ギャングに至っては「新聞沙汰」にまでなっています。

 

我が子がそんな危険行為に挑むと想像すると、背筋が凍り付きそうです。

 

 

親が過保護に

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かくいう僕も含めて、最近の親は子どもを過保護にし過ぎる感があります。

 

危ないと感じた行為に逐一口を出し、自転車での遠乗りを禁じ、何事にも「お伺い」を立てさせたがる――。

 

妻がパート勤めする保育園でも、トイレの際に使用した「ティッシュの破片」が下半身に少し付着しているだけで「かゆみがでるといけないので、きちんと確認・除去してほしい」と強硬なクレームが入るのだとか。

 

きっと、リスク管理の定着や衛生観念の発達などを背景に、親が子どもの身の危険に過敏になっているのでしょう。

 

また子どもからしても、わざわざどぶ川で魚を取ったり、頭の上でコマを回したりしなくても、ほかにもっと楽しいことがたくさんあるに違いありません。

 

 

いい子ちゃんと人生のコク

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当然、個人差、地域差はあるのでしょうが、放任主義のなかで育った僕ら世代と違って、最近の子どもはすこぶる「いい子ちゃん」になっている気がしてなりません。

 

僕は過激でがさつな冒険のなかで、自信を深め、未来の可能性を感じながら、「人生のコク」を味わってきた口です。

 

断崖絶壁をよじ登って落ちそうになったり、数キロ先の遊園地まで自転車で遠乗りしたり、原っぱで焼き芋を焼いたり、人には言えない悪いことをしたり。

 

バスに乗って知らない街に行ったときには、危うく帰ってこられなくなるところでしたが、見知らぬお兄さんに「これで帰れ」と500円玉を頂き、余ったお金でうどんを食べたのを覚えています。

 

ロクな結果にならなかったとはいえ、どれもこれも、大切な少年時代の思い出です。

 

そんな素地があったからこそ、高校、大学の時分には、もっとスパイシーでディープな経験ができたのだと思います。

 

 

正直なところ、僕は悪たれよりも「いい子ちゃん」の方がずっと好きですが、親も子も「安全」を重視するがあまり、義務や競争などの外にある「あの味」を味わえないのは、あまりにももったいない気がします

 

 

大胆な行動に眠る人生の宝

もちろん、これは子供に限ったことではありません。

 

「子供も大人も、もっと冒険してもいいじゃない」と言いたいわけです。

 

日常をぶち破ろうとする衝動のなかには、緩やかな幸せとはまた別の味わいがあり、それこそかけがえのない「一生の宝」が眠っているかもしれません。

 

思い立ったが吉日。

 

ローンでキャンピングカーを買って、ずっと夢みたシチュエーションをかなえるもよし。

 

一攫千金を狙うのもよし。

 

会社を休んでチョモランマを登頂するもよし。

 

窮屈なサラリーマン生活にうんざりしてしまった僕にとっては、40代での冒険こそが、「未知なる味わいを残した最後のフロンティア」に映ったのかもしれません。

 

 

早速息子に提案してみた

というわけで、早速幼稚園に通う下の子に「山籠もり」を提案してみました。

 

僕:「お父さんと山にこもって修行をしよう。滝に打たれたり、キノコを採って食べたり。ドラゴンボール孫悟空みたいに強くなれるかもしれないよ」

 

息子:「え、行かなきゃだめ?怖いからやりたくないんだけど」

 

僕:「…」

 

息子:「ねえ、iPadみてもいい?」

 

 無理強いをしないのが、過保護な親のいいところ。

 

というわけで、一人でできる冒険のネタを考えてみることにします。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。