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ジャーナリストから転身 40代妻子持ちが自由に生きてみた

無職父と小4女子の我流空手|わずか半年でトーナメント決勝へ|相手は偉大で巨大

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こんにちは。
 
プーです。
 
11月以降お届けしている親子空手の連載も、いよいよ大詰めを迎えました。
 
優勝をかけたトーナメントの最終決戦です。
 
娘の前に立ちふさがるのは、決勝まで破竹の勢いで勝ち上がってきた「最強の相手」。
 
間違いなく、本トーナメントにおける「優勝候補の筆頭」でした。
 
今回は、そんな最強のライバルとなった対戦相手の強さの秘密に迫ります。
 
 
では、ご覧ください。
 
(失礼な表現が多々ありますので、最大限プライバシーに配慮し、事実関係を少しぼかしています。どうかご了承ください)
 
前回までのあらすじ

「スポ根漫画」のような稽古に明け暮れるプー姉弟

空手経験のない無職の父指導のもと、メキメキと実力を付け、わずか4カ月で同門の初心者のなかでは無敵を誇る強さに

2人の成長はそこからさらに加速。

とくに娘は合同組手稽古会で男子を相手に圧倒的な強さをみせつけたほか、夏季特別稽古で王者を相手に変則型の上段蹴り「逆雷」を決める一幕も。

そんな2人が満を持してトーナメントに出場した。先陣を切った弟は準決勝で敗退。姉は主催団体所属選手を激戦の末下し、ついに決勝の舞台に上った。

連載の初回はこちら プーログ2年ぶり再開|親子で空手に半年没頭|試合の結末は? - プーログ

神に愛されし巨躯

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神に愛されしその巨躯(きょく)を見上げ、皆、口々に称えた。

 

いわく「人間山脈」と。

 

いわく「進撃の巨人」と。

 

いわく「黒鉄(くろがね)の城」と。

 

 

背丈は5尺30寸ある。

 

小4女子の平均身長を20㎝くらい上回る高さだ。

 

骨格も大きい。

 

体重は推定15貫といったところか。

 

だとすれば、小5女子の平均体重を実に20㌔も上回る計算になる

 

 

日本人離れしたタフな体格は、まるで「フルコンタクト空手の申し子」のようだ。

 

女子の体格を評価するのはタブーともいえるが、格闘技の世界においては、強さを測る上で避けて通れない指標となる。

 

 

現に、大人顔負けの体格を誇る「黒鉄女子」は、本トーナメントで大暴れし、決勝まで上り詰めた。

 

それも、全試合「無類の強さ」をみせつけながらだ。

黒鉄女子 強さの秘密

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黒鉄女子の強さを紐解くと、3つの秘密が浮かび上がる。

 

まず第1は長身だ。

 

一般的に蹴りの威力は「蹴りやすい順」に増し、「下段>中段>上段」という図式が成り立つ。

 

仮に、中段蹴りを「頭部」にヒットさせることができれば、ダメージを倍増させることができる。

 

そして、これを実現する唯一の方法こそが「身長差」にほかならない。

 

極端に背の高い選手の場合、中段蹴りの威力そのままに、上段蹴りを放つことができるのだ。

 

 

第2は、リーチの長さ。

 

手足が長ければ、相手の攻撃が届かない距離から一方的に自分の突きや蹴りを当てることができる

 

安全なところから一方通行で繰り出される攻撃は、よほどの練度がない限り「受けるのが精いっぱい」になるだろう。

 

 

第3はいわずもがな「圧倒的な体重差」だ。

 

(あくまでも推定値だが)彼女の体重は、平均的な小5女子と比較して約20㌔の差がある。

 

ボクシングでいえば、「10階級以上」開きのある計算だ。

 

つまり、ここまで体重差がある場合は勝負にならず、本来、試合としても成立しないのだ

 

黒鉄女子をみて僕が「インチキだ!」と叫んだゆえんも、そこにある。

その強さ、鬼神のごとく

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実際、「黒鉄女子」は決勝に至るまでの試合で鬼神のような強さをみせた。

 

とくに、高所からスコールのように降り注ぐ彼女の巨大なパンチは、隕石群の落下を連想させるほど凄まじかった。

 

また、彼女の放つ中段蹴りは対戦相手の頭をガードごと薙ぎ払うほど強烈で、対戦相手の戦意を削いだ。

 

 

まさに難攻不落の要塞だ。

 

まるでゼビウス軍の浮遊要塞「アンドアジェネシス」だ。

 

風雲たけし城だ。

 

 

かくして、黒鉄女子と戦った子たちは、怒涛のような彼女の攻撃を攻略できず、防御一辺倒の状況に追い込まれ、なすすべもなく敗退していった。

王者の風格も

黒鉄女子は娘と同じオレンジ帯ながら、貫禄も十分だ。

 

対戦相手と握手を交わす試合後のやり取りでは、健闘を称えるというよりも、どこか「王者からの激励」を彷彿させた。

 

セコンドにつく指導者も、彼女の勝利を確信している節があり、試合中ほとんど激を飛ばさずにいた。

 

時折、拍手を送る程度で、腕組みしながらじっと鬼神のような戦いぶりを見守っていた。

最終決戦へ

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そんな「生まれついての王者」と娘は戦うのだ。

 

半年間、娘に地獄のような特訓を強いてきたとはいえ、才能が努力を凌駕する現実もある。

 

娘も比較的大きい方だが、体格差は歴然としている。

 

相手にとって不足はない。

 

 

いよいよ、両雄がコートにならび立つ。

 

最終決戦がいま、始まった。

 

次回に続く。