こんにちは。
プーです。
前々回、日立のオーブンレンジ「ヘルシーシェフ」を購入した話題をご紹介しましたが、実は新品なのに壊れていました…。
いわゆる初期不良というやつです。
40年以上生きていて、最初から故障している家電製品をつかまされたのは初めてです。
早速、販売店に問い合わせてみたところ、「こちらでは判断しかねる」として、メーカーに指示を仰ぐよう言われました。
今回は、そんなヘルシーシェフをめぐる「珍しくもどうでもいい話」について、ご報告します。
近未来的な演出?
10年間、我が家の食卓に彩を添えてきた「シャープのヘルシオ」に別れを告げたプー一家。
息子が「この電子レンジ、捨てたら壊されるの?」と泣き出したのには驚きでしたが、かつての愛機があった場所にはいま、「ヘルシーシェフ」が威風堂々と鎮座しています。
黒光りする真新しいボディの右上に、スタイリッシュな「液晶モニター」を搭載し、乱暴なぐらい大きなボタンがどこか安物臭さを印象付けます。
「あたためいろいろ」「少人数」などの不明瞭な機能は、きっと一生使わずじまいです。
それでも、新品の家電製品はうれしいものです。
モニターに踊るアルファベット
早速、冷えたご飯を温めてみました。
すると、液晶モニターの中では「U」という文字が浮かび上がり、何やらデジタル表示がクルクルと回転しています。
「おお、さすがはヘルシーシェフ!」
10年ほど愛用していたシャープの「ヘルシオ」にはない、新機種特有のお洒落な表示でしょうか。
きっと、何かの頭文字をアルファベットで表現しているに違いありません。
近未来的でなかなかカッコいい演出に胸が躍ります。
- H
- S
- E
1秒間隔で変わるアルファベット表示に、無限の想像が広がります。
誰も見ていないことをいいことに、僕はリズムをとって叫びました。
「HOT! SOON! EAT!」
ただ、あと何秒で温まるのかは、まったく分かりません。
異変に気付いた妻
このシステムに違和感を覚えたのは2日後でした。
肉じゃがの残りを温めていた妻が本質的な問題に気づき、こう言います。
妻:「ちょっと、これ壊れてるじゃない!」
買ったばかりのヘルシーシェフに限って、そんなはずはありません。
僕:「いや、これは今風の演出だよ」
僕は本気でそう信じていながらも、少し心配になり、液晶モニターをまじまじとのぞき込みました。
そこでようやく、モニターの中で暴れる記号の正体を悟ります。
これは、ところどころ「辺」がかけた数字だったのです。
- H⇒「8」
- U⇒「0」
といったところでしょうか。
「だまし絵」さながら、人の思い込みというのは恐ろしいものです。
こうなると、ちゃんとした新品に交換してもらえるかが心配です。
機械的な対応
販売店に「お前が壊したんじゃないか」と言われても、無実を証明する証拠はありません。
それでも、とにかく連絡を取ってみるのが先決です。
僕:「壊れているので、新しいのに交換してください」
販売店:「メーカー側の受付番号とメーカー担当者名をお書き添えの上、ご連絡いただけますようお願い致します」
まるでロボットのような対応でしたが、販売店がそう言うのは、まあ当然と言えば当然です。
この場合、対応すべきは「売った人」ではなく、「造った人」でしょう。
次にメーカーに問い合わせてみたところ「あくまでも修理での対応となる」とのことで、「後日、技術者を派遣する」と伝えられました。
きちんと直してもらえるのであれば、こちらとしても文句はありません。
そして、奇跡が起きたのは「技術者訪問の前日」でした。
バツの悪い復活劇
休日の午後――。
妻が昼食の準備をしていたところ、ヘルシーシェフとオーブントースターを同時に使ったことが原因で、突然、ブレーカーが落ちてしまいます。
すぐさまブレーカーを上げて電気を復旧し、ふたたびヘルシーシェフの温めボタンを押すと、なんと、不具合が直っているではありませんか。
要らぬ疑いを持たれぬよう、ちょっと怒ったふりをして連絡したこともあって、バツの悪いことこの上ありません。
再度、メーカーに事情を説明したところ、「一応約束通り、技術者を派遣する」といわれたので、当初の予定通り、現物を点検・修理してもらうことになりました。
そして当日、我が家に迎え入れた技術者の方いわく、この手の不具合は「初期不良のなかでも極めて珍しいタイプ」だそうで、ご自身も「はじめて見た」というぐらいレアなケースなのだとか。
ブレーカーが落ちた後、突然モニター表示の不具合が改善した理由については「(システム的に)リセットがかかったため」との説明を受けました。
万一の再発を防止さるため、結局基盤を交換してもらいました。
色々ありましたが、新品のオーブンレンジにはとても満足しています。
そんな僕の気持ちを察してか、それとも、高度なブラックジョークで笑わせようとしているのか。
奇しくも、販売店から修理当日に届いたメールのタイトルがこれ。
【クーポンあり!】先日、購入頂いた商品レビューをお聞かせください(原文ママ)
最後までお読みいただきありがとうございました。